私は中学1年生の娘がいる45歳のシングルファーザー、離婚が成立したのは3年前のことです。
離婚をしていない父親と娘でも関係は難しいと言われていますが、我が家の場合は妻の浮気が離婚原因となったため、娘は異性に関して非常に敏感、私が再婚をする時は苦労すると周りから言われていましたが、現在は再婚相手と仲良く3人で暮らしています。
なぜ、多感な時期の娘が、再婚に賛成をしてくれたかをお話ししたいと思います。
親子の絆だけではどうしようもならないことがある
離婚をした当時の娘は、既にお留守番が出来る小学3年生、帰宅した娘は私が出勤する前に用意しておいた御菓子を持って放課後クラブへ行き、私が迎えに行くまで待っているのが私達親子の日課になっていました。
私は離婚後に転職、転職した理由は娘の迎えに間に合わせるため、そのため出勤時間は早く、娘は誰に起こされることもなく、1人で朝食を食べ、誰に見送られることなく家を出なくてはなりません。
日中に仕事をしていると、我が子を見送る母親を見る機会もあり、その時は胸が締め付けられるほど娘のことが不憫で仕方がありませんでした。
親子2人での生活が一変したのは、私が病院へ救急搬送されたため、娘はいつものように放課後クラブで私の帰りを待って居たのですが、そこに現れたのは私の部下の女性でした。
放課後クラブはセキュリティーが高く、緊急時でも身元確認がされない限り、娘を病院へ連れて行くことは許されません。
救急搬送された事実が確認され娘が病院へ着いた時には、すでに夜遅く、私は救急処置室の中で意識が朦朧としていました。
親子2人きりで片意地張って生きてきたため、娘には頼る人がおらず、裏切られた母親の連絡先も知りませんでした。
娘を按じてくれたのが病院まで付き添ってくれた部下の女性、彼女は私より娘に年齢が近い25歳、娘にとって部下は母親よりも断然若かったため、お姉さん的存在として受け入れるしか窮地を打開する術はありません。
私の意識が戻っても小学生の娘が出来ることは限られ、私だけでなく自身も救われていることを知った娘は、徐々に部下への依存が高まり、父親以外で信頼が置ける存在が身近にいる喜びを知りました。
小学生でも高学年になると生理が始まり、異性に興味を持つようになり大変だよと言われていましたが、母親に相談出来ないことを部下が代わって対応、部下の中でも親心が芽生え始めるようになりました。
娘が私立の中学校に進学した理由は再婚のため、地元の学区中学校には親が離婚していることを知っている同級生や保護者が多く、授業参観があった時に再婚相手が気まずいと娘が考えたからです。
再婚した後の初めてのイベントは娘の入学式、他の生徒同様に家族3人で記念写真を撮りました。
歯車は自然に繋がるもの
私と娘が新しい母親は必要と思っても、再婚相手の都合があり、私と再婚相手が再婚を望んでも、娘の都合が、当然私にも都合があります。
同居している今は、たまたま私の歯車と娘の歯車が上手く繋がって人生を共に歩んでいますが、娘もやがて結婚をすれば私の元を去り、新しいパートナーと歯車を繋いで行くに過ぎません。
私の再婚相手も、就職した会社にたまたま結婚相手が居たに過ぎず、3人とも狙って巡り会えた訳ではありません。
人生なるようにしかならない
子供のためと思い厳しくする方がいますが、多くは自分の感情を抑えられずに厳しくしているのが実情ではないでしょうか。
そのことは子供が一番良く分かっており、親であっても無理に大人として振る舞う必要はありません。
子供同士で仲良く出来るのは共感できる関係だから、親であっても無理に大人として対応するのではなく、同じ目線で試練を共に乗り越えられる関係であれば共感が生まれます。
共感が出来れば相手のことを自然に受け入れられるようになるため、妙な小細工は子供には通用しません。